line
Japanese Society for Palliative Medicine
News Letter No.89
日本緩和医療学会ニューズレター
Nov 2020  89
理事就任挨拶
理事就任挨拶


聖隷浜松病院
塩川 満


 本学会は会員が12,000人を超え、薬剤師の会員数は946人(7.7%/2020年9月2日現在)と決して多くなく、また学会自体の会員数は増加していますが、薬剤師の会員数は、ここ10年間は増加していないというのが実際です。
 学会の会員分布を考えるともう少し薬剤師が会員となり、この緩和医療に薬学と言う面で貢献しなくてはならないと感じています。つまり、より薬剤師の専門性を発揮し、より充実したケアを提供することが求められていますが、現状、病院でも在宅でも薬剤師の専門性はまだ十分に発揮できているとは言えません。
 そのような背景の中、薬剤師が中心になっている一般社団法人日本緩和医療薬学会では、専門性の高い薬剤師を育成し臨床で薬学的なフォローを充実させるために、2020年「緩和医療専門薬剤師制度」を立ち上げ、コロナ禍の影響により実際の制度開始は2021年になりますが、このように専門薬剤師育成プログラムが開始予定です。現状、臨床に関わる薬剤師は実際どの程度いるのか、もっと臨床に薬剤師を送り込めるか、など実際に臨床に薬剤師が関与することができるようにすることも課題ですが、緩和医療に特化した専門性の高い薬剤師を輩出し臨床の薬剤師育成を進めることも必要と考えます。ただ、この専門制度は病院薬剤師に対する資格であり、保険薬局薬剤師への制度とはなっていません。今後の医療体制では患者さんは、病院から地域へ戻り、その地域の中で終末期を迎えることが今までより多くなると思いますので、地域で関わる保険薬局薬剤師に期待が寄せられています。
 私はこの日本緩和医療学会という大きな組織がチームとして、今後今まで以上に地域での活動に着眼し、薬剤師だけではなく多くの専門職が力を十分に発揮し緩和医療に携われる医療者を育成することが学会としては必要であると考えます。今回、理事としてそのような活動に関与できたらと思っております。

Close